伝統工法実験レポー
(近畿職業能力開発大学校において)


 左右方向(X軸)と上下方向(Z軸)の2軸同時振動による耐震試験。(1/5スケール模型)

 アンカーボルトを使用しない日本の伝統工法「束工法」。
 束工法は構造力学で言われる「ピンヒンジ」にあたる。この接合方法は水平振動による曲げモーメントが生じないため、部材に応力は生じない。それは、地震力を受けないため柱が折れたりしないということを意味している。地震の多い日本で生き残った束工法は、歴史が証明する免震構造である。逆にアンカーボルトで固定する現代建築は、もろに地震力を受けてしまう。
束工法とセットをなす「屋根荷重工法
 地震の多い日本で、なぜ重い屋根瓦が用いられてきたのか。地震や台風時における柱と基礎の引き抜き力に上からの加重によって対応するわけである。今回の実験では瓦などの建物の自重の代わりとして合計180kgの鉄板で荷重をかける。



筋交いを入れない「貫工法」
筋交い(壁に入れる補強用の斜材)を入れると、特定の部分だけに荷重がかかり、大きな地震時には建物を崩壊させる原因となる。地震という大きな力は建物全体で対応する必要がある。貫工法は長い歴史に証明された非常に優れた耐震構造である。



    貫工法の耐力実験(実物大)
 伝統貫工法の弾性限界(もとに戻れる範囲)は、一般木造住宅の数値をはるかに超えて高かった。(当然ながらS造、RC造の数値は超えている)

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